2009年3月22日日曜日

銀行と証券の分離

決して後だしじゃんけんで「ほら、ちゃんと分離しないからこんな危機が起こったのだよ」としたり顔で言うつもりも、グラス・スティーガル法は絶対守るべきだとも、あるいはここをご覧頂いているM氏のお仕事を批判しようというわけではありませんが、
銀行:預金者からお金を借りて、企業などに貸し出す。貸出先のリスクは銀行が全部負い、その代わり、預金金利は貸出金利より低い
証券:株にしろ投信にしろ、値動きによる利益、損失は全部顧客のもの。証券会社の利益は手数料。
というわけで、同じ金融業でも、お金の性質が全然違います。

バブル崩壊により貸し出しで儲けられなくなったから証券業で儲けよう、ということかもしれませんが、投信を売るとなればそのための人材が必要ですし、人材が居ればその人件費を賄うために元々希望していなかった客にも売らなければならない、ということで結局、預金者が銀行へ持ってきた資金(=リスクをとりたくない資金)で如何にしてリスク資産を買わせるか、という話になり、金融商品取引法のようなややこしい法律が必要になったり、私自身もREITファンドの利回りが30%? おやじダンサーのひとりごとのコメントに書いたような事例を経験したりすることになります。

メガバンクはグループ内に証券会社を持っているのですから、リスクを取りたい資金はそちらに誘導して、それこそ銀行の普通預金と証券会社の取引口座をリンクさせるとか出来ないのでしょうか?住信SBIネット銀行のハイブリッド預金とSBI証券のように。あるいは逆に野村證券と野村信託銀行のように。
カブドットコムには東京三菱銀行カブドットコム支店というのがありますが、そんなに便利ではないですし、窓口取引を好む(というかネットが苦手な)顧客には向かないと思います。三菱UFJ証券と東京三菱UFJ銀行の間の資金の移動がもっと簡単になれば良いのですが…

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