2009年5月17日日曜日

理論と経験と

mikeexpoさんがtwitterで紹介なさっていた404 Blog Not Found:本当に外国為替相場取引(FX)で確実にもうける方法と、その元のLife is beautiful: 外国為替相場取引(FX)で確実にもうける方法(必勝法)を読みました。

まずLife is beautiful: 外国為替相場取引(FX)で確実にもうける方法(必勝法)で面白かったのは、コメント欄での反論。理論だけでは儲けられないのは同感ですが、理論なしに経験だけで儲かるというのは、第三者から見ると真理なのかまぐれなのか判別不能です。書いているのはFX取引を増やしたい業者なのか、まぐれを実力だと勘違いしている人なのか?

次に404 Blog Not Found:本当に外国為替相場取引(FX)で確実にもうける方法は、スプレッドに注目なさっていますが、FX業者はスプレッドは安くても業者破綻リスクがあります。FXをやるならくりっく365のような取引所を使って、個別の業者リスクは避けた方が良いと思います。
外貨預金なら、信用度が高い銀行も低い銀行もスプレッドや金利が同じなら、信用度の高い銀行の方が良いですが、住友信託銀行だと5分の1ですし、じゃあそこまで危ないのかということもないので、私は住友信託銀行を使っています。

カウンターパーティーリスクという点ではFXだけでなくCFDの場合も考慮する必要があります。CFDでなければ実行できないものなら仕方ないですが(私ならCFD以外では実行出来ない売買対象であれば、他をあたりますけどね)、CFDでなくても取引できるものをわざわざCFDで行う必要は無いと思います。
極端なものとして、金融危機に備えて金(GOLD)を買うなら、一番無難なのは現物、それでは取引コストが高いなら現物へ投資するETFか先物でしょう。金のCFDだと、いざ金融危機本番と言う時に、自分へ売った売り方の破綻が続出して、回収できなくて業者まで飛んでしまうこともあります。普段はそんなことまでは考えなくて良いのですが、金ロングはまさにそんな場合のために行うのですから。
インヴァスト証券のホームページには
> 当社や信託契約先銀行に万が一のことがあっても、お客様よりお預かりした証拠金は、原則返還されます。
評価益がある場合は証拠金+評価益が、評価損がある場合は証拠金-評価損が保全されるわけで、評価損がある人の評価損相当の証拠金が、評価益のある人の評価益部分の保全に使われるのだと思いますが、CFDはレバレッジも高いですし、評価損が証拠金を上回る人が多く出た場合、その反対側の評価益はどうやって保全するのでしょうか?
> 当社の破綻時には原則、お客様に全てのポジションを決済していただくこととなりますが、決済した後の保証金の残額と、その時点での信託保全額は必ずしも一致していないため、全ての実質保証金額が返還されない場合があります。
とも書いてありますので、追証を求められたときに踏み倒す覚悟がないと
・損した時は丸かぶり
・儲けたときは相手に踏み倒されて丸取り出来ない
という、リスクとリターンが釣り合わないことになります。

というか、今回の金融危機で、株で損した人も多いですが、根源は市場のないサブプライム債券なわけで、株は市場があるのでまだマシだったわけです。 「ロングしか出来ない株で損したから、次はショートの出来るCFD」というのは、もっと危ない方向に近寄っているとしか思えません。手数料収入狙いのブローカー業ならばそれで良いのでしょうけれど。
なんてことを書いていたら、春山さんも書かれていました。

8 件のコメント:

  1. 記事ありがとうございます。
    「有事に買うな!有事の金」はゴールドの豊島さんの名言ですが、まあ金が必要になるのはおっしゃるようなブラックスワン時でしょうからね、、、、、、(笑)。
    昨日、ブログでご紹介した石油監査人さんところのこの動画を思い出しました(爆)。
    http://blogs.yahoo.co.jp/yada7215/52286410.html

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  2. まぁ黒天鵝なんて、殆ど居ないからこれまで見つかっていないわけで、1羽見つかったからといって2羽目がすぐ見つかる、ということは無いでしょう。つがいでもない限り(爆)
    それよりインフルエンザが気になりますね。
    関東では、二次感染者は見つかっていませんが、本当に居ないのか、渡航暦が無いから遺伝子検査をせず季節性A型として治療しただけなのか…

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  3. COLEさん

    あざぁ~ッス!(^^)
    おかねのこねたでの僕のコメントなんですが、一言で言うと
    『CFDは総合課税の雑所得なんでいけてない』
    つまり、税金面で非常に不利な道具だと言いたかったっす。


    なんか、このCFDは税金面で非常に不利っていうのは証券業界の人はみんなスルーすることのようで、深読みすると業界全体でそのことには触れないようにしてるみたいな気がします。

    ただ、CFDもFXも税金面で不利だから使うなと言いたいわけでもないです。
    知っててあえて使うのはOKだと思ってます。


    >「ロングしか出来ない株で損したから、次はショートの出来るCFD」
    これいくない!!(同意同意!)
    ショートのほうが『儲かる』
    って結構聞くセリフだと思いますがそんなことは絶対に無いですよね!
    ショートを気軽に(?)ふれるようになった人がよく使うセリフだと思いますが、それはショートが儲かるんじゃなくて、
    その人に実力がついたから儲かるわけで・・・・。
    ショート(デルタマイナス)をするのもロング(デルタプラス)するのも両方を使いこなすようになった人は、片張りのひとより実力がある場合が多い。

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  4. 補足

    片張りのひとより実力がある場合が多い。
    ショートをふる人は実力のある(へたくそじゃない)人が多い。

    ゆえにショートは儲かるようにみえる。

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  5. 春山さんのところでは、私もあまり深く書くまいと思っていたら、小出しにした分、コメント回数が増えてしまいました(汗)

    CFDの税制に関する証券会社のスタンスは
    ・顧客にとってマイナス情報(CFDが避けられる要因)だから隠したい。
    ・法律なのだから、証券会社が黙っていたからといって「大事な情報を隠した」と叱られる心配はない
    ということなのかなと想像しています。

    CFDならではの取引で税制上の不利を撥ね退けるような売買が出来るなら、CFDも良いと思います。
    私だって、ETFと比べると税制上不利な先物を売買しているわけで、これは出来高と名目上の売買額に対する取引コストの安さというメリットがあるからです。
    ただCFDに関してはデメリットを上回るほどのメリットが私にはまだ見えないんですよね。「他人にリスクをとらせることで稼ぐ」人にとっては、次から次へと新しい商品のメリットを話さないと喰いっぱぐれるわけですから、デメリットを上回るかどうかなんて気にしません。
    これまでのカモが破綻しても、世の中には新しいカモが沢山居ます。

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  6. ショートに関しては、特に自分を振り返ってみれば、実力があるというより、同じ実力でも物事を両面から公平に見られることがメリットかな、と思います。
    ロングオンリーだと、常に「次はどれが上がるかな?」「下げ止まったら買おう。止まったかな?」という目でしか見られないので、上がるはず、上がって欲しい、というバイアスがかかりがちですが、
    ショートも選択肢に入っているなら「次はどれがどちらに動くかな」「次は上がるか?下がるか?売るか?買うか?」という目で見られますから。

    だから「買いでやられたから次は売り」だと、結局「次はどれが下がるかな?」「上げ止まったら売ろう。止まったかな?」という目でしか見られないので、買いでやられて次に売りでもやられた、ということになりそうに思います。
    特に今は「実体経済が悪いのだから上がるはずがない」という、2008年に「実体経済と比べて下がりすぎ」と思って買いでやられた人と非常に似た思考で、ショートに拘ってやられる人が居るのではないかと思います。

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  7. COLEさん
    >CFDに関してはデメリットを上回るほどのメリットが私にはまだ見えないんですよね

    もしデメリットを上回るメリットを見つけたら報告しますね!


    とにもかくにも、我々自身がカモられないように気をつけないと(笑)
    といいつつ、僕は9000UPから打診Sでロスカットor小額利確で削られてます。(泣)
    でも先物だから損失繰越を利用しちゃう、CFDはこうはいかないw

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  8. > もしデメリットを上回るメリットを見つけたら報告しますね!

    ありがとうございます。

    「ロスカットが大事」って言う人多いですが、ロスカット自体は簡単です。
    「禁煙なんて簡単さ、俺なんか10回以上やったぜ」と同じくらいに。
    キモは、トータルでプラスになるようにロスカットすることですよね。
    とは言え、まだ5月ですから、損失繰越を考えなくても大丈夫でしょう。

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